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機器概要

実環境下での材料試験を可能に
湿度モデル・低GWP対応

低GWPラベル

近年、自動車の燃費規制による車体軽量化(樹脂化、マルチマテリアル化)などを背景とし、炭素繊維複合材料(CFRP)や異種材料接合の用途拡大と技術開発が加速しています。またエレクトロニクス製品の小型化、高機能化にともない、フレキシブルプリント基板(FPC)や有機ELディスプレイの採用が増え、それを支える機能性フィルムのニーズが拡大しています。
新しい材料が様々な環境で使用されるようになる中、高分子材料や接着剤の中には、低温脆性や水分による分解など環境変化によって材料の性質に影響を受けるものがあります。材料の特性を正確に把握するためには、常温条件だけでなく実環境に近い条件(低温、高温、高湿)など様々な環境を模擬した温(湿)度環境下での評価が必要です。

  • 万能試験機(引張・曲げ・圧縮)や疲労試験機にセットし、恒温恒湿環境を高い制御性能で再現。
  • 湿度モデルを標準ラインナップ化。温度や湿度の影響を受けやすいフィルム材の評価に最適。
  • エスペック独自の「シャッター機構」による試験効率化や、省エネ、操作容易性を実現。
  • フロン対策として、地球温暖化への影響がより小さい低GWP冷媒R449Aの選択が可能(エスペック独自対応)。
  • 様々なメーカーの試験機にセットアップ可能。
仕様一覧
型式 MTC(H)-140 MTC(H)-210 MTC(H)-350
温(湿)度制御範囲 -40~+180℃ (+200℃※オプション)
-40~+180℃ / 30~90%rh (95%rh※オプション)
安定時温度変動 ±0.5℃
安定時温度分布※1 ±1.5℃
試験槽内寸法(mm) W160xH350xD200 W240xH350xD250 W240xH610xD250
試験槽外寸法(mm) W300xH490xD340 W380xH490xD390 W380xH750xD390
温度上昇時間※2
+23℃→+180℃
120分 130分 80分
温度下降時間※2
+23℃→-40℃
60分 60分 65分
温度復帰時間
(参考値)※3
約5分
電源 AC100V 21A 21A 24A
電源 AC200V
(オプション)
11A 11A 12A

エアー(0.6MPa〜1.0MPa

32NL/min
オプション 上昇温度拡大(+200℃迄)、上限湿度拡大(95%rh迄)、200V対応、風速可変機能、観測窓照明、本体固定金具、架台高さ変更、寸法変更、非常停止スイッチ、通信機能(RS-485、RS-232C、GPIB)、低GWP対応等

(以下、外囲温度+23℃、相対湿度65%rh、定格電圧、無試料無負荷時、上下貫通孔を塞いだ状態での測定性能です。)

※1 槽中央1点、上方100㎜に1点、下方100㎜に1点の合計3点における測定性能です。

※2 槽中央の性能です。

※3 -40℃安定時、扉3分間解放後に扉閉後の温度復帰時間です。

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特長

シャッター機構による復帰時間短縮

調温するための空調発生部と、材料試験をするための試験部との間にシャッター機構(特許出願中)を搭載。

試験片の取り替え時にシャッターを閉めることにより、調温空気の放出を最小限に抑え、試験再開時の温度復帰時間を短縮します。

写真:シャッター機構

図:試験時間比較

試験時間比較

ドライエアで霜付き・結露抑制

槽内・観測窓にドライエアを封入することで、観測窓への霜付き・結露を抑制します。(特許出願中)

霜付きが気になる低温試験でも、槽内の観測が容易に。

※圧力0.6MPa以上、流量32NL/min以上の圧縮空気が必要

写真:-40℃到達後、扉3分開放、扉閉直後

(-40℃到達後、扉3分開放、扉閉直後)

写真:数分待機後

(数分待機後)

湿度標準対応

標準で湿度タイプもございます。

85℃85%等、厳しい条件下での試験が可能です。

※導電率0.1~10μS/cmの純水が必要

※湿度制御範囲95%rhまで拡大可能(オプション)

グラフ

全機種、空冷式の冷凍機採用

空冷式の冷凍機を搭載しているため、冷却水や冷却ガス等のユーティリティは不要です。

電源は100V/200V対応可能です。

低GWP冷媒対応

国内環境試験器メーカー初!
地球温暖化への影響がより小さい低GWP冷媒(R449A)の選択が可能です。
近年、各国政府は温室効果の大きいフロンの総量削減や低GWP冷媒への転換をすすめています。
※地球温暖化係数

R-404Aを低GWP冷媒R-449Aに転換可能

写真:R-404Aを低GWP冷媒R-449Aに転換可能

[出典]R-404AのGWP:フロン排出抑制法ポータルサイト 平成30年度報告用。
    R-449AのGWP:IPCC 第4次評価報告書(AR4)

様々なメーカーの試験機とドッキング可能

恒温槽側で寸法や高さを変更できるため、あらゆるメーカーの試験機とドッキングできます。詳しくはお問い合わせください。

写真1

写真2

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試験事例

試験概要

使用機器:島津製作所製オートグラフ AGS-5KNX・エスペック製MTCH-350

適用規格:JIS K6850 接着剤-剛性被着剤の引張せん断接着強さ試験方法

(ISO 4587 Adhesives – Determination of tensile lap-shear strength of rigid bonded assemblies)

評価方法

試験片の作製および評価方法は、JIS K6850「接着剤-剛性被着剤の引張せん断接着強さ試験方法」に準じて行った。

試験片の被着材は、ステンレス板(SUS304)とし、接着剤は、用途の異なる市販の両面接着テープ3種類およびエポキシ系接着剤を用いた。試験片の表面は、油脂や汚れをイソプロピルアルコール(IPA)で洗浄し、その端面に両面テープを貼付またはエポキシ系接着剤を塗布し、もう一方のステンレス板を重ね合わせ、接着面を常温常湿で1時間以上市販のクリップを用いて固定した。

試験装置は、万能試験機(島津製作所製、オートグラフ AGS-5KNX)、および新たに開発した万能試験機用恒温恒湿槽(エスペック製、MTCH-350)用いた。

試験方法は、引張せん断試験速度は予備試験結果から両面テープは10mm/min、エポキシ系接着剤は5mm/minとした。試験回数は、 1条件に付き5回(5試験片)行い、最大荷重(引張せん断強度)と伸びを記録した。

湿度の影響を確認するため試験前処理として、試験片を吸湿処理無し(常温放置)と、吸湿処理有り(55℃90%rh、24時間以上放置)の2条件を行った。

試験環境は、前処理として吸湿処理無の+25℃、+55℃、吸湿処理有の+55℃、+55℃90%rh、計4条件の試験を行った。

表1 試験片と試験条件

試験片 被着材 ステンレス板(SUS304)
25mm×100mm×1.6mm
接着剤

①アクリル系両面テープ10mm幅、3種(車両用、工業用、一般用)

②エポキシ系接着剤 1種

重ね長さ 10mm×25mm
試験条件 試験速度

①アクリル系両面テープ、10mm/min

②エポキシ系接着剤、5mm/min

試験回数 1条件、5回(5試験片)
前処理
(吸湿)

2条件

  • 吸湿処理無し(常温放置)
  • 吸湿処理有り(55℃90%rh環境で24時間以上放置)
試験
環境

4条件

  • 吸湿処理無し:+25℃、+55℃
  • 吸湿処理有り:+55℃、+55℃90%rh

評価事例

  • 両面テープの引張せん断強度評価事例

    図aに、両面テープの各種試験温湿度における最大荷重(引張せん断強度)の比較を示す。

    吸湿処理無しの比較では、+25℃環境に比較し、試験温度が高くなるほど、せん断強度が低下する傾向を示した。これらは、両面テープの粘着剤(アクリル系)の凝集力が低下した結果と考えられる。

    さらに、吸湿処理有の場合は、吸湿処理無しに比較しせん断強度が低下する傾向があった。

    しかしながら、車両用両面テープは、+55℃90%rh試験時に、せん断強度が高まる結果を得た。これは工業用および一般用テープと異なり、基材にアクリルフォームを用いているため、水分が基材の強度に影響したと考えられる。

  • エポキシ系接着剤の引張せん断強度評価事例

    図bに、エポキシ系接着剤の各種試験温湿度における最大荷重(引張せん断強度)の比較を示す。

    両面テープの接着強度変化と同様、吸湿処理無しの比較では、試験温度が高くなるほど、せん断強度が低下する傾向を示し、吸湿処理有の場合は、吸湿処理無しに比較しせん断強度が低下する傾向があった。

図a:両面テープ

図a 両面テープ(n=5)

図b:エポキシ系接着剤

図b エポキシ系接着剤(n=5)

まとめ

温湿度環境下での強度測定の作業性を向上させる新機構を搭載した万能試験機用の恒温恒湿槽を新たに開発した。 さらに、各種接着剤に対して各種環境下で引張せん断試験時の強度比較を行った結果、温湿度条件によって接着強度に影響を与えることがわかった。

(参考)JIS規格対応

JIS番号(国際規格番号) 規格名称 試験環境
JIS K7161-1(ISO-527-1) プラスチック
-引張特性の求め方:

23±2℃、50±10%rh

但し、受渡当事者で合意した場合、
高温・低温試験を行う

JIS K7181(ISO-604) プラスチック
-圧縮特性の求め方:

23±2℃、50±10%rh(一般)

27±2℃、65±10%rh(特殊)

JIS K6848(ISO-9664) 接着剤
-接着強さ試験方法
23±2℃、50±5%rh
JIS K6856 接着剤
-曲げ接着強さ試験方法

23±2℃、50±5%rh

20±5℃、65±20%rh(木材試験)

JIS K6251 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム
-引張特性の求め方
適切に温度制御した恒温槽を引張試験機に
取り付けて試験を行う
JIS K6848(ISO-6892) 金属材料引張試験方法 23±5℃
JIS Z3198-2 鉛フリーはんだ試験方法
-機械的特性試験方法

23±5℃

但し、高温試験および低温試験を行う場合は、
恒温装置を用いる

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