機器概要
試料を直接冷却・加熱し、試験を効率化するチャンバーレスシステム
試料や試験方法に合わせてフレキシブルにアタッチメントを提案
様々な計測機器や分析・解析機器等との組み合わせが可能
温度変化速度100℃/分の「先端ヒータータイプ」を新たに加え
デバイスやモジュール基板の温度特性評価の効率化がはかれます
近年進みつつある携帯機器の5G(第5世代移動通信システム)化や車両の自動運転化を支える、最先端の半導体パッケージや実装基板は、データ転送量の増加や処理速度の高速化により、消費電力や発熱の増大を招くことがあります。また自動車に搭載される車載センサーなどは、機器の負荷変動・ON/OFF周期・昼夜サイクル・季節的変化など、様々な環境条件にさらされることにより、多くの熱的ストレスを受けています。そのため半導体・電子部品や先端材料における研究開発では様々な温度環境下における評価の重要性が高まっています。
スポット冷却加熱装置はホースを通じて-40℃~+180℃に温度調節した空気を噴射し、試料を冷却・加熱するチャンバーレスシステムです。新たにラインナップに加えた「先端ヒータータイプ」は、100℃/分(空気温度)の温度変化速度で、大幅な試験時間の短縮が可能になりました。
試料や試験方法に合わせたアタッチメントを用いて、フレキシブルに恒温エリアを作り出すことで、恒温槽では実施が難しい試験を実現したり、様々な計測機器や分析・解析機器等と組み合わせたりすることが可能です。
- ワンウェイで恒温空気を供給し、アタッチメントを自由に付け替え可能、キャスター付きで移動も容易なため、様々な用途や複数の研究室で併用いただけます。
- 3次元デジタル画像相関法(3D DIC)やサーモビュアーとの組み合わせによる、温度環境下での熱変形計測も可能です。
熱変形計測システム・受託解析サービス紹介ページ
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型式 | MTA-171 先端ヒータータイプ(NEW) |
MTA-171 背面ヒータータイプ |
---|---|---|
特徴 | 温度変化速度100℃/分 (空気温度)タイプ 水平垂直多関節アームを搭載しているため、吹出口の位置調整が容易です。 |
温度変化速度10℃/分タイプ フレキシブルホース(長さ2000mm)の採用により、試料や評価装置の駆動に吹出口を追随させることが可能です。 |
吹出温度制御範囲(吹出温度設定範囲) | ー40℃~+180℃(ー60℃~+200℃) | |
安定時温度変動 | ±1.0℃ | ±0.5℃ |
温度変化速度 (上昇:‐29℃⇒+169℃) (下降:+169℃⇒-29℃) |
100℃/分 | 10℃/分 |
温度極値到達時間 (上昇:+23℃⇒+180℃) (下降:+23℃⇒-40℃) |
2分 | 20分 |
電源 | AC200V 1φ 2W 50/60Hz 最大電流20A、漏電遮断器定格電流30A |
|
圧縮空気源 (0.55~1.0MPa) ※露点温度‐60℃以下、空気温度30℃以下 |
140~200NL/min | |
外寸法(突起部を除く) | W560×H1376×D684 (mm) | |
重量 | 200kg | |
オプション | 吹出温度制御範囲拡大 (ー40℃~+250℃) |
- |
※性能は外囲温度23℃、外囲湿度65%、定格電圧、空気流量170L/min、圧縮空気温度30℃以下、圧縮空気露点温度-60℃以下において、標準吹出口を用いて測定したデータです。
特長
- フレキシブルに恒温エリアを創出
- お客様の実現されたい試験方法に合わせて、様々な形状や材質でアタッチメントを提案いたします。
- カップ型アタッチメントで素早く試験環境を提供 デバイスやモジュール基板などの小さい試料は専用断熱シリコン製カップを用いることで、素早く試験環境に到達します。
- 箱型アタッチメントと組み合わせることで均一な試験環境を実現 箱型アタッチメントと組み合わせることで大型試料にも均一な試験環境を実現します。さらに、観測用途に観測窓を取り付けることも可能です。
- ドアレス試験環境(センサー・カメラ評価)の実現 ドアを開放した状態(ドアレス)で一定時間試料温度を維持することができるため、車載センサーや三次元デジタル画像相関法(3D DIC)やサーモビュアーでの計測にも最適です。
- 各種試験機と組み合わせた試験環境の提供 様々な材料試験機とセットアップが可能です。試験片の評価部のみをコンパクトに囲うことで、試験片交換後の温度復帰時間を短縮します。
より試験時間を短縮(先端ヒーターモデル)
ホースの先端にヒーターを搭載することで、温度変化速度100℃/分(空気温度)を実現し、温度移行時間を大幅に短縮しました。
吹出口先端にアタッチメントを取り付け、評価したい試料の全体もしくは一部をコンパクトに囲うことで、温度サイクル試験や、冷熱衝撃試験の試験時間を短縮することがでます。
また、従来の恒温槽や冷熱衝撃装置と比べると電力消費量を大幅に削減することができます。
試料へ自由自在にアプローチ
(先端ヒーターモデル)
水平垂直多関節アームの採用により、吹出口の位置を調節可能。狙い通りの場所に吹出口を設置することができます。
試料へ自由自在にアプローチ
(背面ヒーターモデル)
フレキシブルホースの採用により、試料や評価装置の駆動に吹出口を追随させることが可能。
またホース延長も可能なため(温度条件に制約あり)、離れた場所や評価装置内にある試料にアプローチすることができます。
試料に正確な温度ストレスを付与
試料に温度センサーを取り付け、試料温度により温度制御を行うことで、試料への正確な温度ストレスをかける試験ができます。
温度勾配制御で試験の再現性を向上
任意の温度上昇降下量(℃)に要する、分(m)または時間(h)を設定いただくことで、温度変化の傾き方を制御することができます。繰り返し試験の再現性が高くなり、試験結果の比較が容易になります。
コントローラーを刷新し機能アップ
-
操作容易性向上
7インチワイドカラー液晶を搭載。視認性が良く、操作容易性が向上しました。 -
測定データの収集記録
内部メモリーに温度の設定値・測定値を記録します。測定値のグラフ表示や、USBメモリー・PCへのデータ取り込みが可能です。 -
グラフ表示機能
設定値と測定値をトレンドグラフで確認できます。 -
遠隔からのモニタリングや運転操作
Webブラウザー画面(パソコンやタブレット端末)で装置の状態のモニタリングおよび操作が可能です。
ソリューション事例
お客様の試料、試験条件に適した専用アタッチメントを用いた、新しい試験方法の実施事例です。
- リーフレット(4.3MB)
- 動画
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