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高加速冷熱衝撃装置(HAATS)

カスタム品

多機能化,エレクトロニクス化が進む自動車では、自動車機能安全規格「ISO26262」、基本安全規格「IEC61508」を代表とする機能安全への取り組みが必要とされ、車載機器の高信頼性の要求により厳しい環境ストレスを負荷できる冷熱衝撃装置が必須となっています。

はんだクラックの短時間評価の提案

信頼性の要求が高まり、ストレス試験に対する試験時間が長くなる一方、商品開発時間は短縮を要求されます。

これまでの冷熱試験時間を1/3に短縮させた、新開発の高加速冷熱衝撃装置と、プリント基板と電子部品の接続部の信頼性を評価する導体抵抗評価システムを組合せ、開発期間の短縮、さらには消費電力の低減をも実現いたします。

特長

<高加速冷熱衝撃装置>

  • これまでの冷熱衝撃試験と相関性をもつ試験結果を得ることができます。※1

    ※1 冷熱衝撃試験は”温度差加速モデル(アイリングモデル)”に基づきます。寿命サイクルと温度差の関係が次の式で表されます。
    L=A(ΔT)-n
    L=寿命サイクル
    A=定数
    ΔT=温度差
    n=温度差係数
    これにより、さらし時間が評価結果に影響しないと判断できます。エスペック株式会社が独自に行ったサンプル試験においても同様な結果が得られています。

  • 高風速と独自の気流制御により、+125⇔-40℃温度復帰3分を実現。 これまでの冷熱試験時間を1/3とし、試験時間を大幅短縮しました。
  • デフロストフリー機能により、霜が付きにくく試験を中断する除霜が不要です。
    除霜に要する時間・消費電力を削減できます。
  • 風速可変装置により風速を抑えることができるため、従来の冷熱衝撃試験も行えます。

<導体抵抗評価システム>

  • 冷熱衝撃試験中に、微小電流・微小抵抗を連続測定でき、故障判定に絶対値判定と変化率判定とで正確に判定します。
  • 直流電流計測方式と交流電流計測方式の2タイプを、ご用意しています。
加速の有効性確認事例(従来試験のさらし時間を1/3にした事例)
  高加速 熱サイクル試験(気槽) 従来 熱サイクル試験(気槽)
温度幅 -40℃⇔+125℃(⊿t=165℃)
さらし時間 5分 15分







温度プロファイル 温度プロファイル
  高温
(+123℃以上)
低温
(-38℃以下)
  高温
(+123℃以上)
低温
(-38℃以下)
基板温度復帰時間 1.1~1.3分 1.5~2.5分 基板温度復帰時間 3.4~7.9分 3.7~6.2分
基板温度保持時間 3.7~3.9分 3.5~2.5分 基板温度保持時間 7.1~11.6分 8.8~11.3分

新しい試験方法のご提案

断面観察 クラック発生、進展傾向に顕著な差がない

高加速

高加速
500cycle
高加速
1000cycle
高加速
2000cycle

従来

従来
500cycle
従来
1000cycle
従来
2000cycle

強度試験 接合強度劣化傾向に差がない

強度試験 接合強度劣化傾向に差がない

仕様

<高加速冷熱衝撃装置>

型式 TSH-13-W
方式 温度復帰(高加速運転)
性能 高温さらし +60℃~+200℃
低温さらし -70℃~0℃
温度復帰(高加速運転) 高温さらし:+125℃ 5分
低温さらし:-40℃ 5分
試料:1.36kg (ガラスエポキシ基板を想定)
温度復帰時間:3分以内
冷凍方式 械式二元冷凍方式(水冷)
構成 内容量 12L
テストエリア W300×H200×D200mm
外法 W1430×H1900×D1370mm
重量 約1,070kg

<導体抵抗評価システム(直流電流計測方式)>

型式 AMR-040-UD
計測方式 流電流計測方式
チャネル構成 標準40ch(最大280ch/ラック)
チャネル制御 10ch単位
抵抗測定範囲 1.0×10(-3)~1.0×10(6)Ω
測定レンジ 1Ω、10Ω、100Ω、1kΩ、10kΩ、100kΩ、1MΩ、AUTO
計測器 Model:34420A(アジレント・テクノロジー社製)
外寸法 W530×H1750×D940mm

<導体抵抗評価システム(交流電流計測方式)>

型式 AMR-040-UA
計測方式 流電流計測方式
チャネル構成 標準40ch(最大280ch/ラック)
チャネル制御 10ch単位
抵抗測定範囲 1.0×10(-3)~1.0×10(6)Ω
測定レンジ 10mΩ、100mΩ、1Ω、10Ω、100Ω、1kΩ、10kΩ、AUTO
計測器 Model:4338B(アジレント・テクノロジー社製)
外寸法 W530×H1750×D940mm
実績例
・‐40℃⇔+125℃ テストエリア復帰時間5分/さらし時間5分 試料:車載DC-DCコンバータ
・-40℃⇔+65℃ テストエリア復帰時間5分 試料:車載用電池セル

※ヒートショック、サーマルショックの試験は当該装置で対応します。勾配運転(レート制御)を要求される場合は、ハイレートチャンバーをご検討下さい。