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経営計画

当社は長期ビジョン「ESPEC Vision 2025」の実現に向けて4カ年ごとの中期経営計画(StageⅠ~Ⅲ)を実行し、StageⅢである中期経営計画「PROGRESSIVE PLAN 2025」を推進してまいりましたが、2024年度に中期目標を1年前倒して達成したため、新しい中期経営計画「PROGRESSIVE PLUS 2027」(2025年度~2027年度)を策定いたしました。

■中期経営計画StageⅠ~Ⅲの推移

StageⅢ PROGRESSIVE PLAN 2025 ※2018年度は海外連結会社の決算期間が15ヵ月の変則決算、()は海外連結会社の決算対象期間が12ヵ月であった場合の参考値

中期経営計画「PROGRESSIVE PLUS 2027」(2025年度~2027年度)

基本方針と目標

当社は先端技術の開発や実用化に不可欠な環境試験器分野においてトップシェア(世界30%以上、日本60%以上)を長年保持しており、世界の技術革新とともに成長を続けてまいりました。足元では2021年度以降、社会のデジタル化・脱炭素化を背景に特にEV・バッテリー分野の試験需要が拡大し、部品不足や部材価格高騰といった困難に見舞われながらも、戦略的在庫や製品・サービス値上げの実施、生産能力増強などにより過去最高業績を更新してまいりました。今後10年を見据えましても、生成AIや自動運転など先端技術分野において信頼性・安全性確保に向けた試験は必要であり、世界の技術革新はこれからも当社の事業機会になると考えております。
このような認識のもと、2025年度を初年度とする中期経営計画「PROGRESSIVE PLUS 2027」を策定いたしました。この3年間は、当社がこれからも持続的に成長していくために「質の向上」へ舵を切り、筋肉質な企業体質へと転換してまいります。中期経営目標としては、「営業利益率 15.0%」と「ROE12.0%以上」を重視しております。過去達成したことのない高い目標に挑戦することで、この3年間を次なる成長の足掛かりとし、持続的な企業価値向上を目指してまいります。

筋肉質で持続可能な高利益体質の確立

ターゲット市場

これまで当社業績をけん引してきたEV・バッテリー向け投資は一段落し、減速すると想定しており、この落ち込み分をカバーするために、AI半導体・自動運転・衛星通信分野をターゲット市場とします。これらの市場は、今後、先端技術の実用化に向けて試験需要の拡大が見込まれ、また、このようなエレクトロニクス市場は、すでに多くのお客様に納入実績のある、当社にとって自動車に並ぶ大きな市場です。そして、これら先端技術分野におけるエスペックの提供価値は、“先端技術の実用化に向けた高い信頼性、耐久性などの品質確保”です。
AI半導体や自動運転分野では、半導体の高集積化、自動運転に搭載されるセンサなどの高性能化に伴う技術課題の解決に貢献いたします。衛星通信分野では、米国での商用衛星通信に関する開発や国内の民間事業者による小型衛星通信事業の開発に貢献してまいります。

経営戦略

企業価値向上に向けて、事業戦略、財務資本戦略、非財務戦略(ESG)の3つの戦略を推進してまいります。

企業価値の向上

1.事業戦略

ターゲット市場であるAI半導体、自動運転、衛星通信分野の試験ニーズに、多彩な製品群やカスタム対応力、新製品開発によりお応えしてまいります。また、日本、米国、中国を重視するエリアとし、グループの総合力を活かしてグローバル市場での競争優位性を確立してまいります。さらに、IT・デジタル技術を駆使しモノづくりの省力化・自動化を強力に推し進め、収益性の向上に取り組んでまいります。
サービス事業では、受託試験事業において「あいち次世代モビリティ・テストラボ」を中心に収益拡大を目指してまいります。アフターサービス事業では、IT・デジタル技術の活用により、装置の遠隔監視など顧客の課題を解決するサービスを提供してまいります。あわせて、将来の収益の柱となる新たな事業創出を目指し、CAE(Computer Aided Engineering)に関連したサーマルソリューションサービスや食品機械事業の拡大に取り組んでまいります。

エリア別ターゲット市場

2.財務資本戦略

「資本コストや株価を意識した経営」に向けて、総資産の効率化と、3年間のキャッシュアロケーションに基づく株主還元の実施、IR活動の強化に取り組んでまいります。
中計期間のキャッシュアロケーション方針としましては、営業利益率の向上と総資産の効率化によりキャッシュを創出し、3年間で創出したキャッシュを成長投資と株主還元に積極的に配分することといたします。成長投資としましては、前中計と同等の95億円を計画しております。内容としましては、主にモノづくりの高効率化に向けた投資として、福知山工場の生産設備の刷新や、リノベーションを実施してまいります。株主還元としましては、3年間累計で総還元性向50%以上の還元を行ってまいります。

キャッシュ・アロケーション方針 3年間で創出したキャッシュを成長投資と株主還元に積極的に配分する ■配当と自社株買いで総還元性向50%以上(3年間累計)の株主還元を実施

3.非財務戦略(ESG)

環境への取り組みとしては、第8次環境中期計画PlusⅡの策定を計画しております。人的資本の取り組みとしては、経営の基盤となる人・組織の力を高めてまいります。人材獲得と育成の両面で取り組むとともに、オープンなコミュニケーションを促進し、従業員の働きがいの創出、エンゲージメントの向上を図ってまいります。また、ダイバーシティ&インクルージョンを推進しており、直近の女性管理職比率は9.8%と、前中計の目標10%を概ね達成しました。新しい中計では目標を20%とし、引き続き取り組んでまいります。ガバナンスにおきましては、グループガバナンスやリスクマネジメントの強化に加え、人権方針の策定やハラスメント防止に取り組んでまいります。

主な取り組み 中期経営計画目標

説明動画・資料

2024年度(2025年3月期)決算説明会にて中期経営計画「PROGRESSIVE PLUS 2027」についてご説明しました。

2024年度(2025年3月期) エスペック株式会社 決算説明