2024年10月、当社グループ会社のコスモピアハイテック株式会社（本社：静岡県静岡市、代表取締役社長：末久 和広）は、国内初となる低GWP（地球温暖化係数）※1冷媒「R-473A」を搭載した急速温度変化装置を発売します。
世界中で地球温暖化抑制に向けた動きが活発化するなか、フロンガスなどGWP値の高いガスの使用を制限する規制が進んでいます。国内においてはフロン排出抑制法※2による規制が設けられるなどGWP値の低い冷媒への転換が求められており、これらの規制に対応した試験装置への要望が高まっています。
近年、生成AIやデータセンター、自動車および自動車部品などで用いられる高性能半導体は高集積化・高密度化により高発熱化しており、開発過程において信頼性確保に向けた試験需要が増加しています。また、半導体の性能評価に関しては、急速かつ一定の温度変化速度の温度サイクル試験が国際的な試験規格で定められています。
こうした試験ニーズに対応するため、コスモピアハイテックは独自の冷凍サイクル制御技術により、地球温暖化係数の低い冷媒「R-473A」と「R-449A」を用いて、急速温度変化装置を国内で初めて開発しました。－70℃から＋180℃までの温度領域において18℃／分の温度変化速度を実現し、国際的な試験規格であるJEDEC規格※3やIEC規格※4に適合した試験が可能です。
当社グループは今後も、低環境負荷製品を望まれる国内のお客さまにも選択いただけるよう、低GWP冷媒を搭載した急速温度変化装置のラインアップの拡充を進めてまいります。

急速温度変化装置プレミアムエクセレントシリーズ（EC-28PXHH）

■急速温度変化装置「プレミアムエクセレントシリーズ（EC-28PXHH）」

＜特長＞

• １．低温側（R-473A）・高温側（R-449A）ともに低GWP（地球温暖化係数の低い）冷媒を使用。
  低GWP冷媒「R-473A（GWP値1831）」は、超低温環境を創り出す二元冷凍システムの低温側冷媒「R-23（GWP値14800）」の代替冷媒で、GWP値を88％削減しました。
  低GWP冷媒「R-449A（GWP値1397」）は二元冷凍システムの高温側冷媒「R-404A（GWP値3920）」の代替冷媒で、GWP値を64％削減しました。

• ２．18℃／分の温度変化速度を実現し、JEDEC（JESD22-A104、IEC 60749-25：15℃／分）の試験規格に適合。地球環境への配慮と急速温度変化性能を両立しました。

＜主な仕様＞

• ※1 GWP（地球温暖化係数）
  Global Warming Potentialの略。二酸化炭素を基準にして、ほかの温室効果ガスがどれだけ温暖化する能力があるかを表した数字のこと。値が小さいほど環境負荷が少ない。
• ※2 フロン排出抑制法
  フロン排出抑制法ポータルサイト：http://www.env.go.jp/earth/furon/index.html
• ※3 JESD22－A104
  半導体業界における規格制定組織であるJEDEC（Joint Electron Devices Engineering Council）が、半導体デバイスの信頼性試験、温度サイクル試験方法として定めた試験規格
  温度変化速度は15K／min以下（推奨10～15K／min）
• ※4 IEC 60068-2-14 Nb
  国際電気標準会議(IEC)によって発行された電気技術製品の環境試験に関する国際規格
  電子機器・部品や車載電気・電子機器の定速温度変化試験として定めた試験規格
  温度変化速度は、1Ｋ／min、3Ｋ／min、5Ｋ／min、10Ｋ／min、15Ｋ／min

■ 本製品の詳細およびお問い合わせ

　コスモピアハイテック株式会社　　営業部　TEL：054-398-5310

　製品情報：https://www.cosmopia.co.jp/products/

　お問い合わせ：https://www.cosmopia.co.jp/contact/comprehensive.html

【コスモピアハイテック株式会社の概要】

コスモピアハイテック株式会社は、エスペック株式会社が100%出資により、2023年8月に設立しました。工業製品の信頼性、耐久性の確保に必要な環境試験器の製造販売を行い、国内およびアジアを中心とした海外で事業を展開しています。

本リリースに関するお問い合わせ

サステナビリティ推進部　IR・広報グループ

TEL：06-6358-4744　FAX：06-6358-4795　
E-MAIL：ir-div@espec.jp