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世界初
地球上のさまざまな気象環境を再現する「全天候型試験ラボ」をオープン 環境創造技術で最先端技術の課題解決に貢献
2021年03月08日
エスペック株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:石田雅昭)は、研究開発の拠点である神戸R&Dセンター(神戸市北区)に、地球上のさまざまな気象環境を再現する世界初の「全天候型試験ラボ」を3月にオープンします。
本ラボは、全天候(温湿度や雪、雨、太陽光、霧、風)に加え動的気象環境※を再現でき、降雪や降雨、霧といった気象環境に温度や光を加えた複合的な気象環境や、みぞれから雪への変化、雨から霧への変化など実際の気象環境を創り出すことができます。これにより、気象環境の変化の影響を受けやすいモビリティ市場や次世代通信市場など最先端技術の課題解決に貢献するとともに、防災防犯、農作物関連市場など社会課題の解決にも寄与してまいります。さらに、オープンイノベーションを推進し環境創造技術の高度化を図ってまいります。
- さまざまな最先端技術の課題解決に貢献する
- 当社のコアコンピタンス(環境創造技術)を強化する
- 新たな技術開発への取り組みを加速する
■「全天候型試験ラボ」 のコンセプト
オープンイノベーションを推進する共創施設
例えばモビリティ市場では、ADAS(先進運転支援システム)や安全技術の開発競争が激化する中、人命に関わる重要な機能を担う各種センサーの性能向上が求められています。特に水分量の多い雪はセンサーに着雪しやすく識別力を悪化させるため、開発段階において十分な性能評価を行う必要があります。従来、自動車関連メーカーは降雪地域に出向き、数か月かけて屋外での試験を行っていました。本ラボには自動車1台が入るスペースがあり、センサーなどの部品を自動車に搭載した状態で評価試験を行うことができます。これにより、降雪地域に移動することなく屋内で計画的に試験ができ、開発期間を短縮することも可能です。
当社は「全天候型試験ラボ」をお客さまに実際にご覧いただき、ご要望に応じた最適な装置を提案するとともに、本ラボを活用した受託試験サービスも新たに提供してまいります。さらに、昨年5月に稼働した技術開発棟とあわせて、お客さまはもとより産官学連携などオープンイノベーションを推進し、業界をリードする革新的な製品や技術を創出する共創施設として活用してまいります。当社は環境創造技術の高度化を図り、さらなる成長を目指してまいります。
※動的気象環境(Dynamic Environments) 刻々と変化する気象環境のこと
■「全天候型試験ラボ」の概要
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降雪試験
着雪試験
降雨試験
太陽光試験
霧試験
気流試験
■「全天候型試験ラボ」 モビリティ市場向け用途事例
- 水分量の多い雪はセンサーに着雪しやすくセンサーで物体を十分に検出できない。
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- 全天候型試験ラボでは水分量の異なる2種類の雪を再現できる。
また、実環境と同じ気温での降雪も実現。
- 濃霧によりセンサーで歩行者を十分に検出できない。
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- 全天候型試験ラボでは濃霧や薄い霧等を制御可能。
また、試験室内を黒塗りすることで霧や光の作用を評価しやすくしている。
- 西日や薄暮、照度の変化、逆光などによりセンサーの性能を十分に発揮できない。
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- 色温度や照度を制御するとともに逆光を再現できる。
また、試験室内を黒塗りすることで霧や光の作用を評価しやすくしている。
(参考)神戸R&Dセンター
当社の研究開発の拠点として技術開発と新製品開発を行っています。また、ISO/IEC17025試験所認定を取得している神戸試験所や恒温(恒湿)室の製造工場を設置しています。敷地内には在来苗木を植樹し育てた「エスペックの森」やビオトープなどがあり生物多様性保全を推進する拠点としても活用しています。
操業:2001年 総面積:31,911㎡
技術開発棟 (2020年5月稼働)
産学官連携など社内外の技術の融合によるオープンイノベーションを促進し、新たな環境因子技術や環境配慮製品などの開発を進めています。共同実験室やオープンミーティングエリアを設置するなどイノベーションの活性化を目指しています。また、屋上では六甲北部の在来種を使用した緑地を育成し、生物多様性保全を推進しています。
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