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医薬品分野を拡大
【新製品】バイオ医薬品やワクチン等の輸送用 マイナス20℃連続運転、省電力を実現 GDP※対応「定温輸送保冷庫」を開発
2021年02月19日
エスペック株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:石田雅昭)は、マイナス20℃連続運転、省電力、ポータブル型を実現した「定温輸送保冷庫」を開発しました。本製品はGDP(医薬品の適正流通ガイドライン)に対応しており、バイオ医薬品やワクチン、再生医療細胞等を安定輸送することができます。2021年4月に発売を開始する予定です。
近年、バイオ医薬品や再生医療細胞等の研究が進んでいますが、これらの輸送においては、含まれるたんぱく質や幹細胞・組織にダメージを与えることなく一定の温度を維持しながら輸送する必要があります。また、2018年には日本版GDPが発行されるなど医薬品輸送時の適切な温度管理が求められています。さらに、新型コロナワクチンの流通における温度管理が喫緊の課題となっています。
当社の「定温輸送保冷庫」は、バイオ医薬品や新型コロナワクチンなどの輸送保管で求められるマイナス20℃、プラス5℃などの複数の温度帯に対応。精密な温度制御を行うことで、庫内の温度ムラを冷蔵輸送(プラス5℃)ではプラスマイナス3℃以内、冷凍輸送(マイナス20℃)ではプラスマイナス5℃以内に抑えました。また、振動に強く、省電力、ポータブル型のため、医薬品倉庫から医療機関といったラストワンマイルの自動車輸送に適しています。さらに、温度ロガーを取り付けることによりGDPで求められる温度の厳格な測定・記録・管理が可能です。
医薬品用保冷庫の方式として多い保冷剤式は、温度維持時間に限界があり、輸送時の温度の逸脱や輸送物の凍結・過冷却といった課題があります。本製品は3種の電源(車載用、屋内用、携帯用)を用意することで、シーンに合わせて温度を維持できます。
当社は環境試験器で培った温度制御技術を活用し、医薬品分野での事業拡大を目指しています。本製品においては、車載ポータブル冷蔵庫を手がける澤藤電機株式会社(本社:群馬県太田市、代表取締役社長:吉川昭彦)と協業し、医薬品輸送に適した保冷庫を開発しました。
エスペックは事業を通じたSDGsへの貢献を目指しており、医薬品の安定輸送を実現することで安心・安全な医薬品の流通を支援してまいります。
※GDP(Good Distribution Practices )
医薬品の流通過程の適正管理を求めるガイドライン。日本版は2018年発行。医薬品の流通過程の温度管理を行い、品質を維持することが求められている。法的拘束力はないが、医薬品メーカーは物流業者と輸送業務手順書を定め温度管理等を徹底する必要がある。
■ 定温輸送保冷庫の発売日
2021年4月予定
■ 定温輸送保冷庫の特長
1.冷蔵輸送(+5℃)にて±3℃以内、冷凍輸送(-20℃)にて±5℃以内の精密温度制御を実現
2.振動に強く、省電力、ポータブルのため医薬品倉庫から医療機関への自動車輸送に最適
3.GDP対応の温度ロガー、保冷庫のバリデーションサービスを用意
4.車載用・屋内用・携帯用の3種の電源に対応、輸送だけでなく保管や持ち運びも可能
■ 定温輸送保冷庫の仕様
温度範囲: | -20~+40℃ |
---|---|
庫内温度均一性: | ±3℃(+5℃時)、±5℃(-20℃時) |
電源: | DC12V(車載用)、AC100V(屋内用)、携帯バッテリー |
容量: | 8.4 L |
外形寸法: | W442×D284×H398(mm) |
重量: | 12.8 kg |
オプション: | GDP対応温度ロガー、バリデーション、校正など |
定温輸送保冷庫
【参考】
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