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振動試験・複合環境試験

試験の概要・特長

電子機器の小型化、使用環境・設置環境の多様化が進む中で電子機器に直接振動が加わる事例が増えています。電子機器を対象にした振動試験は従来より重要な試験として行われていますが、複合環境試験は振動に加え低温環境、高温環境、高温高湿環境など、さまざまな環境ストレスを加えてより実際の使用環境に近い環境を再現する試験です。

温度湿度ストレスに加えて振動が入る環境で使用される部品や機器を品質評価する場合、個々の環境因子単独の試験も必要ですが、互いの環境因子を同時に与えることで相互に誘発される不良が発生することがあり、複合環境での品質評価が重要な試験となります。

試験設備のご紹介

温湿度範囲(-70~+150℃/20~98%rh)のスタンダードな恒温槽から有負荷状態で5℃/分(-40~+120℃)の温度上昇降下能力を備えた高能力の恒温槽と加振力10~45kNの振動機を用意しています。

試験可能な最大加速度、最大振幅などは、試験振動数・搭載重量などにより変わります。ご依頼に際しては、振動試験条件と共に供試品重量・治具重量などの情報もご連絡いただくようお願いいたします。供試品固定に必要な振動治具の設計対応も行います。

設置状況

  • 複合環境試験装置、振動試験装置(神戸試験所設置)

写真:複合環境試験装置、振動試験装置(神戸試験所設置)

恒温恒湿器
温度・湿度範囲 -70~+180℃/20~95%rh -70~+150℃/20~95%rh -70~+150℃/30~98%rh
内法 W1000×H1000×D1000mm W1000×H800×D1000mm W1000×H1000×D1000mm
振動試験機
加振力 45kN(4587kgf) 10kN(1020kgf) 9.8kN(1000kgf)
振動数範囲 5~2000Hz 3~2000Hz 5~2000Hz
最大変位 76.2mmp-p 51mmp-p 51mmp-p
最大速度 2.0m/s 2.0m/s 1.7m/s
最大加速度
(正弦波)
900m/s2(91.8G) 909m/s2(92.7G) 843m/s2(86G)
設置場所 神戸 神戸 神戸

振動試験機について

振動試験は受託試験の中でもご要求が多い試験ですが、その試験装置や試験条件があまり一般的でなくご質問の多い試験でもあります。

このページは振動試験・振動機に関する用語解説を中心にまとめています。

振動試験機の構造

振動試験機の構造

振動試験機には振動の発生方法により、機械式、油圧式、動電式などがありますが、電子部品の振動試験に求められる試験条件を満たす方式としては動電型がもっとも適しています。

動電型振動試験機は励磁コイルの中心に振動テーブルと一体の駆動コイルを挿入してあります。磁路の中にある励磁コイルに直流電流を流すと磁束が矢印のように発生し、空隙には直流磁界ができ、駆動コイルの線と直交します。この駆動コイルに交流電流を流す事により“フレミングの左手の法則”に従い振動テーブルは振動を発生します。スピーカーの動作原理と同じと言えます。

この方式の特徴は駆動コイルに流す電流を制御する事によって任意の波形で任意の振動量を発生する事ができ、振動振動数範囲も広く、振動加速度も大きな値が得られることです。振動試験のためには振動テーブルに加速度センサーを取り付け、求める加速度に応じた電流を駆動コイルに流して制御することで、試験条件に応じた振動を発生させます。

振動試験の種類

  • 正弦波振動試験
    • 振動数固定振動試験: 一定の振動数・加速度もしくは振幅を規定して振動を与えます。
    • 掃引振動試験: 振動数の下限と上限を決め、この振動数の間を一定の変化率で振動数を変化(掃引)させます。振動の強さは振動数に応じた加速度もしくは振幅で規定されます。
    • 共振探査試験: 振動数の下限と上限を決め、この振動数の間を一定の変化率で振動数を変化(掃引)させながら、与えた振動に対して供試品に発生する加速度を測定し、共振の有無や共振する振動数を求めます。
      目的が振動応答の測定ですので、耐久試験に比べ振動数の変化率は小さく(ゆっくり)、加速度も小さいのが普通です。
  • ランダム振動試験

    規定された振動数範囲の振動を同時に与えます。複数の振動数の振動が重なるため不規則な波形の振動になります。試験条件は振動数帯域と加速度のスペクトル密度で規定します。

    振動方向について一般に振動試験では前後・上下・左右の3方向に順次振動を与えるよう規定されています。しかし大半の振動機は上下方向への振動発生であるため供試品固定治具により前後・左右の振動を再現する必要があります。

振動試験の用語

振動試験で振動の強さを表すときは、「振動数f」「変位(振幅)D」「加速度A」を用います。

振動数 f:Hz 振動している物体が、1秒間に繰り返し運動する回数を振動数といいます。1回の繰り返し時間を周期(T)といい、振動数(f)は1/Tとなります。

変位(振幅) D:m 振動の振れ幅=μm(マイクロメートル)、mm(ミリメートル)であらわされることもあります。往復の振れ幅:全振幅と、その半分:片振幅があり注意が必要です。

加速度 A:m/s2 速度(V)の時間に対する変化率を加速度といい、SI単位ではm/s2を用いますが、非SI単位のGであらわされ事もあります。

それぞれの要素には、次式であらわされる関係があります

A=(2πf)2×D   ※D:片振幅

この関係式から、同じ加速度であっても振動数が異なれば振幅も異なってくることが判ります。

掃引振動試験を行う場合、加速度を一定にして振動数を増加させると振幅は振動数に応じて小さくなります。逆に振幅を一定にして振動数を増加させた場合は、加速度は振動数に応じて大きくなります。

この点を注意して振動条件を計画しないと、供試品に過度の振動を与えたり、逆に振動条件が小さすぎたりします。一般には低振動数領域では振幅一定、ある振動数以上では加速度一定のように振動条件を規定して試験を行っています。