エスペックレポート2025


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事業活動での地球温暖化対策基本的な考え方地球温暖化に伴う気候変動によって当社のメイン事業である環境試験事業やエスペックミックが展開する環境保全事業はさまざまな影響を受けることが予測されます。当社は2030年度までの温室効果ガス(GHG)排出量削減目標を設定しています。2019年度比GHG排出量SCOPE1+2(自社排出)60%削減、SCOPE3(間接排出)30%削減を目指し、取り組んでいます。100%再生可能エネルギーによる受託試験サービス全国5カ所の試験所(宇都宮・常滑・豊田・刈谷・神戸)で使用する全ての電力を再生可能エネルギーに切り替えています。国内初となる再生可能エネルギー100%の受託試験サービスを通じ、お客さまのSCOPE3カテゴリ1(購入した製品・サービス)のCO2排出量削減活動に貢献します。さらに、国内試験所の受託試験で使用する電力が再生可能エネルギー100%であることを示すため、当社の環境ラベル「グリーンパワーマーク」を試験報告書に表記しています。取り組みの概要GHG排出量について、SCOPE1およびSCOPE2(自社排出)とSCOPE3(間接排出)を把握し、算定しています。2023年度にはSBTイニシアチブより2030年度温室効果ガス削減目標について「SBT(ScienceBasedTargets)」の認定を取得しています。また、国際的な非営利団体CDPが2024年度に実施した「気候変動」分野の調査において、8段階評価のうち上位から3番目のBスコアの評価をいただきました。さらに、2024年6月、英フィナンシャル・タイムズと独調査会社スタティスタが共同で実施した調査において「アジア太平洋地域気候変動リーダー企業」に2年連続で選定されました。今後もさらなる省エネ活動を推進するとともに、再生可能エネルギーの積極的な導入、製品の省エネ化などの取り組みを継続し、サプライチェーン全体におけるGHG排出量の削減活動を推進していきます。事業所における再生可能エネルギーへの切り替え再生可能エネルギーの積極的な導入を推進しており、2021年度以降国内全ての事業所(一部の賃貸借物件を除く)の電力を再生可能エネルギーに切り替えています。2024年度は、国内グループにおける電力使用量の98%を再生可能エネルギーでまかないました。また、福知山工場と神戸R&Dセンターには太陽光発電設備を設置しており、この2カ所での2024年度の発電量は61千kWhでした。また、海外事業所でも取り組みを進めており、2025年4月より米国グループ会社において、再生可能エネルギーの導入を開始しました。POWER豊田試験所(愛知県豊田市)製造工程におけるGHG排出量削減の取り組み製造工程におけるGHG排出量の削減に取り組んでいます。2019年度には、福知山工場で生産される全ての製品において発泡断熱材のノンフロン化を実現しました。また2022年度より製造時のフロン充填作業において、充填するホース内に残ったフロンを回収し、漏えいを防止する取り組みを行っています。神戸R&Dセンターでは、2023年度より空調などで使用していた都市ガスを全廃し、再生可能エネルギー由来の電力に切り替えました。フロン回収1995年度から製品の修理・廃棄時におけるフロン回収を行っています。フロン排出抑制法に基づく第一種フロン類充填回収業者登録を全国の自治体で行っています。回収した冷媒フロンはフロンの再生処理が可能な業者に全て引き渡しており、フロン類破壊業者にて高温プラズマ破壊などの処理を行い、無害化します。2024年度のフロン回収量は3,115kg、累計回収量は、86,557㎏です。ESPECREPORT202536


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