医薬品コールドチェーンソリューション(製品販売・レンタル)
バイオ医薬品の保管に 定温輸送保冷庫
抗リウマチ薬や成長ホルモン製剤などバイオ医薬品の保管は冷蔵保管(2-8℃)が基本となっています。
定温輸送保冷庫は、エスペックが環境試験器で培った温度制御技術で、温度安定、長時間保冷を実現するポータブル型の保冷庫です。
バイオ医薬品をはじめ、試薬やワクチンなどの高価で温度管理が重要な薬の保管に安心して利用できます。
※本サイトは、介護老人施設や医療機関の方などに、冷蔵用医薬品の保管の正しい理解に役立てていただくために作成したものです。
したがって、薬を冷蔵保管するときに特に知っていただきたいことを、わかりやすく記載しています。
ご不明な点などありましたら、末尾に記載の「Q&A」をご確認、または「お問い合わせ先」にお尋ねください。
バイオ医薬品(抗リウマチ薬など)の保管について
バイオ医薬品の多くは、直射日光や高温多湿の環境を避け、室温30℃以下や冷蔵庫(2~8℃)で保管するように決められています。
冷蔵保存の場合は、同時に凍結も避けなければなりません。
これは、高温や凍結により、品質の変化が起こり、有効性、安全性に影響を及ぼす可能性があるためです。
一般的には、冷蔵庫での保管を推奨されています。


冷蔵庫での保管と温度
冷蔵庫内の温度
冷蔵庫内の温度基準は、一般的な家庭用冷蔵庫なら冷蔵室が3℃~5℃、中心はおよそ5℃、冷凍室はおよそ-18℃以下になっています。
ただ、庫内の位置による温度のばらつきは大きく、吹出口近くでは凍結の可能性がありますし、ドアポケットでは9℃付近まで上がることもあります。
また、当然頻繁に扉の開け閉めをするでしょうし、中身がぎゅうぎゅうに詰め込まれることもあるでしょう。
中身の入れ替わりが激しい冷蔵庫で温度を均一に保つのは難しいため、専用保管庫を活用してみてはいかがでしょうか。
専用保管庫のメリット
定温輸送保冷庫MHD14F-D-ESは、真空断熱構造と独自温度制御により、保冷剤不要で均一な庫内温度を実現。
高い耐久性を誇るスイング式コンプレッサ(澤藤電機社製)を採用することで、安定した保管を可能にしました。
また、一般電源(AC100V)に加え、車載用電源(DC12V)でもご使用いただけ、電気代も1時間あたり約1円と扇風機と同じくらいの電気代で温度安定を実現しており、冷蔵庫にはない専用保冷庫ならではのメリットがあります。
バイオ医薬品に適した温度で精密制御
抗リウマチ薬などの治療に使われるバイオ医薬品で求められる、2℃~8℃の温度で長期保管を可能にします。
また、ワクチンなど冷凍保管(-15~-25℃)にも対応可能です。
使いたい時、使いたい場所で
振動に強いコンプレッサの採用と2種類の電源に対応しています。
使いたい時に、使いたい場所に持って行く、といった日常の持ち運びに力を発揮します。
主な仕様
型式 | MHD14F-D-ES |
---|---|
設定温度 | -20~+40℃(デジタル式、1℃単位で設定可能) |
庫内温度 均一性※ |
±3℃(+5℃時)、±5℃(-20℃時) |
電源 | DC12V(車載用)、AC100V(屋内用) ※ACアダプターは付属しております。 |
消費電力 | 36W |
内容積 | 8.4L(W336×H143×D176㎜) |
外法(㎜) | W442×D284×H398 |
重量 | 12.8㎏ |
※外囲温度が30℃、空の状態。
設定値に対して、温度安定状態で任意の時点における有効空間内の温度の差。
抗リウマチ薬の保管数
定温輸送保冷庫MHD14F-D-ESでは、抗リウマチ薬を個装箱のまま冷蔵保管できます。
バイオ医薬品で代表的な抗リウマチ薬の個装箱の保管できる数量と保管状況を紹介します。
一般名 (商品名) |
個装箱の大きさ (横×縦×高)※2 |
箱入り保管数 |
---|---|---|
エタネルセプト (エンブレル)※1 |
シリンジタイプ :160×58×36mm |
15箱 |
ペンタイプ :164×58×36mm |
15箱 | |
アダリムマブ (ヒュミラ)※1 |
シリンジタイプ :167×54×35mm |
15箱 |
ペンタイプ :185×56×45mm |
9箱 |
- ※1 エンブレルはファイザー社、ヒュミラはアッヴィバイオテクノロジーリミテッド社の登録商標です。
- ※2 個装箱サイズのエタネルセプトは日医工株式会社発行の「包装変更のご案内(文書番号:EC-1115-01)」、
アダリムバムはあゆみ製薬株式会社発行の「新発売のお知らせ、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤(文書番号:110)」を参考としました。


ご利用シーン
ご利用シーンによるエスペックの定温輸送保冷庫のメリットをご紹介します。
各種医薬品を保管される
医療機関のみなさまに
- 冷蔵庫に比較し精密な温度制御により、近年の異常気象環境下でも医薬品保管時の温度逸脱の危険性を大きく低減します。
- ポータブル型で、車載電源(DC12V)と一般電源(AC100V)から給電できるので、診療所内の保管から往診車での輸送、患者様へのお貸出しまで、幅広くお使い頂けます。
入居者の抗リウマチ薬を保管される
介護老人施設のみなさまに
- 冷蔵(2~8℃)で温度管理が必要な抗リウマチ薬の保管に最適です。
- ポータブル型サイズで一般電源(AC100V)でも使用可能なため、施設内での置き場所に困ることがありません。
開発中の治験薬等を温度管理する
製薬メーカーのみなさまへ
- メンテナンスや故障などメインの保管庫が止まった場合の一時保管先として活用できます。
- ポータブル型サイズのため、研究者の皆様がパーソナルに活用することが可能です。
バイオ医薬品等を輸送する
物流関係のみなさまへ
- 車載電源(DC12V)と一般電源(AC100V)から給電可能で、医薬品倉庫から医療機関まで常に温度維持が可能です
- 車載用保冷庫専用コンプレッサの採用により、振動に強く、医薬品輸送にも力を発揮します。



よくあるご質問
-
A.
標準で付属しています。
-
A.
操作パネルの「SET」ボタンを長押し操作しない限り、温度設定は変わりません。
温度設定を変える場合は、「SET」ボタンを長押し後、「UP」、「DOWN」ボタンで温度を変更します。 -
A.
電源スイッチはありません。電源プラグを差し込むと運転が開始されます。
-
A.
電源を入れてから約30分で5℃になります。ただし、お薬の量によって時間は変わります。
-
Q5. 「停電時は何分くらい温度維持ができるか目安を教えてください。」
A.
保冷庫に何も入っていない場合は15分程度です。
保冷庫の中に、お薬が100mL(5mLバイアル瓶入り医薬品、20本)ある場合は約30分、市販の保冷剤を1枚入れておくと約60分が目安となります。保冷時間はあくまで目安のため、停電が復帰後は早めに一般電源に接続してください。停電や災害への対応(市販保冷剤を底に置くと目安として約60分温度維持します)
※保冷剤の過冷却によるお薬の凍結にご注意ください。 -
A.
災害時の備えとして市販のバッテリーを用意して頂けると安心です。
小型バッテリーの場合約3時間、小型据置型バッテリーの場合約10時間の運転が可能です。
対応機種などは、「お問い合わせ欄」からお尋ねください。小型バッテリーご活用シーン
小型据置型バッテリーご活用シーン
-
Q7. 「本体のデジタル式温度表示はどこの温度を表示していますか?」
A.
本体に表示される温度は、計算値に基づく庫内中央の目安温度を表示しています。
正確な温度管理が必要なお薬の場合、別売りの温度ロガーで設定温度を併用ください。
温度ロガーの詳細は、「お問い合わせ欄」からお尋ねください。 -
A.
保冷庫本体に温度記録機能は搭載しておりませんので、別売りの温度ロガーを併用ください。
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A.
ご家庭用の扇風機とほぼ同じ電気代です。
通常使用時で1時間あたり約1円、1日あたり約24円になります。(東京電力、2023年6月時) -
A.
専用のショルダーベルトが付属しております。
また、市販の台車を利用して頂くと持ち運びが楽になります。
ご購入・お問い合わせ
ご購入は当社代理店または、または下記のECサイトからご購入ください。
また、当社ではレンタルサービスを実施しております。詳しいことはお問合せ先までご連絡ください。