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▲福岡大学半導体実装研究所様との連携にも積極的に取り組まれているのですね。クライアントの企業が、理論的な領域や未踏領域へのチャレンジなど高度なサポートを必要とされる場合は、福岡大学半導体実装研究所と連携した支援を行っています。福岡大学では、研究開発テーマの企画や、試作品の設計・シミュレーションなど、研究開発テーマにどのようにアプローチしていくかといったプランニングを主に行っています。こうした福岡大学ならではの知見に加え、当センターがモノづくりのプロフェッショナルとして、試作プロセスの設計や使用部材の最適化といったモノづくりのノウハウを提供することで、企業における技術課題の解決に向けた支援を行っています。▲当社の製品の使用用途を教えてください。当センターでは、エスペックさんの冷熱衝撃装置を用いて、新しい実装技術の信頼性評価として国際的な試験規格であるJEDEC規格※をベースとした環境試験を行っています。自動車関連で用いられる半導体の信頼性評価では、-50℃〜+150℃といった厳しい温度環境下での試験を行っています。御社の冷熱衝撃装置は、高温さらし、低温さらしのどちらにおいても、設定した温度到達時間のばらつきが少なく、高精度で信頼性の高い評価が可能となっています。また、福岡大学半導体実装研究所と長年取り組んでいる基板の中に部品を埋め込む「部品内蔵技術」を用いたパワーデバイスの開発では、実際に試作品を作って、試験を行っています。※半導体部品の技術の標準化を図ることを目的とした規格エスペックの冷熱衝撃装置(300℃タイプ)を用いて半導体パッケージの信頼性試験を実施する様子高温さらし温度範囲:+60℃〜+300℃低温さらし温度範囲:65℃〜0℃振動試験機付恒温恒湿器さまざまな温湿度環境下で振動を与え、半導体の信頼性や耐久性、輸送による影響などを評価▲当社や当社製品に対するご意見・ご要望をお聞かせください。環境試験器といえばエスペックさんだと思っています。環境試験器のデファクトスタンダードであり、製品への信頼感があります。今後は発熱や電気的な計測・評価など、より複合的な試験が求められてくると思いますので、こうした複合的な試験に対応した製品の開発をお願いします。これからもエスペックさんとより良い関係を築いていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。2025年8月「福岡超集積半導体ソリューションセンター」開所2025年8月25日、2011年開所の半導体の実装分野で設計・試作から評価・解析までを一貫して支援する「三次元半導体研究センター」と、半導体製品の実環境下での実証・評価を支援する「社会システム実証センター」を統合し、「福岡超集積半導体ソリューションセンター」が開所されました。本センターでは、設計・試作から評価・解析および実証までをワンストップで提供し、半導体の組み立てや検査といった「後工程」における先進技術の研究開発支援を行います。公益財団法人福岡県産業・科学技術振興財団福岡超集積半導体ソリューションセンター開所:2025年8月住所:福岡県糸島市東1963-4事業内容:半導体後工程の先進技術の研究開発支援ESPECREPORT202526