エスペックレポート2025


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前中計「PROGRESSIVEPLAN2025」1年前倒し達成新中計「PROGRESSIVEPLUS2027」策定2027年度を見据えた環境認識当社は、中期経営計画「PROGRESSIVEPLAN2025」(計画実施期間:2022〜2025年度)において、中期目標として2025年度売上高650億円、営業利益75億円、営業利益率11.5%、ROE10%以上を掲げて取り組んできました。社会のデジタル化・脱炭素化を背景に需要が拡大したEV・バッテリー分野において、お客さまの試験ニーズを的確に捉えるとともに、部品調達難への対応や製品・サービスの値上げ、生産能力の増強といった事業環境の変化に応じた対策を実施。その結果、2024年度の業績は過去最高を更新し、売上高は672億円、営業利益は75億円、営業利益率11.2%、ROE11.0%となり「PROGRESSIVEPLAN2025」の目標を1年前倒しで達成できました。前中期経営計画では、こうした業績拡大をはじめさまざまな成果を上げることができましたが、一方で克服すべき課題も残っています。それは、製品の付加価値向上やモノづくりの高効率化、人的資本の強化といった持続的な成長に向けた「質の向上」です。業績は過去最高を更新できたものの、「質の向上」に対して十分な取り組みができなかったことは、反省すべき点だと考えています。2025年度よりスタートした新中期経営計画では、この「質の向上」に重点を置いた取り組みを進めていきます。■「PROGRESSIVEPLAN2025」目標と実績2027年度を見据えた環境認識(SWOT分析)についてご説明します。内部環境としての当社の強みは、環境試験器業界でのブランド力やトップシェア、グローバル企業への長年の納入実績・信頼関係にあると考えています。また、お客さまのさまざまなニーズに応える豊富な製品ラインアップやカスタム対応力、グローバル体制も競争優位性であると認識しています。一方で、急激な受注拡大への対応による業務効率の悪化や、製品開発、技術・技能の伝承の遅れなどに弱みがあると考えています。外部環境としては、AI半導体や自動運転、衛星通信などの先端技術分野の開発が加速しており、これに伴う試験需要は拡大すると予測しています。また、労働人口の減少や試験の高度化を背景に、試験業務を外部に委託する傾向が強まっていることも当社の事業機会です。一方、米中対立による世界経済の低迷や、中国・台湾企業との価格競争の激化、EV・バッテリー向けの投資減速を懸念しています。米国の相互関税政策の影響については、当社は米国に子会社があり、現地生産比率が高く、米国・中国間の貿易もほとんどないことから、直接的な影響は軽微であると考えています。間接的な影響としては、世界経済の低迷による投資抑制が懸念されるものの先端技術開発の投資は続くと考えており、引き続き影響を注視し、グローバルな総合力で適切な対応を行っていきます。StageⅠPROGRESSIVEPLAN2017StageⅡPROGRESSIVEPLAN2021StageⅢPROGRESSIVEPLAN2025(百万円)80,00060,000売上高営業利益営業利益率40,00033,66139,03539,50720,0007.99.08.244,06910.43,5213,2434,60202,643201450,580(47,060)11.5(11.6)5,827(5,470)42,44338,66841,8528.83,7426.72,57220204.71,968202120152016201720182019202220232024ROE6.3%6.8%6.1%8.6%10.5%(9.9%)6.6%4.5%4.2%7.2%10.0%11.0%※2018年度は海外連結会社の決算期間が15カ月の変則決算、()は海外連結会社の決算対象期間が12カ月であった場合の参考値ESPECREPORT20250467,28865,00062,12610.611.211.56,5857,5267,50052,8928.34,366(%)2520151050(年度)2025中期目標0%以上


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