-------------------------------------------------------------------------------- Q.VAC−x01Pで圧力上限偏差値警告(旧製品x00PRの場合、   AL41)が発生する理由として多いものは何か。   また、対策は? -------------------------------------------------------------------------------- A. 【よくある原因】  運転後に台風や雨などにより大気圧が大きく変化したため。   VACは運転開始前に都度、大気圧とゼロを登録して運転する。   台風や雨などにより大気圧が大きく変化すると、下記の理由により   トラブル表示がされる。  【VACの使い方と基本的な制御システム】   運転直前にゼロ調整とスパン調整を毎回実施する(大気圧とゼロをVAC   に登録)。運転中は大気圧と設定圧力との差圧分を確保するよう制御する。     (1)ゼロ調整とスパン調整を実施する    ゼロ調整:圧力0Pa設定で30分運転し、安定した状態を0Paと         して登録する。    スパン調整:扉を開いて周囲の圧力と安定した状態で大気圧として          登録する。大気圧はお客様の設置場所の高度によって          異なるので、高度を確認しユーザーズマニュアル基本編          の高度と圧力の関係を参照し、入力する。 (2)運転中は大気圧と設定圧力との差圧分を確保するよう制御する  例:  運転開始直前に大気圧 1000×10の2乗Paの状態でスパン調整を実施。  そしてゼロ調整も実施。  その後、定値設定 100×10の2乗Paで定値運転開始。  ゼロ調整とスパン調整をした時の大気圧は1000×10の2乗Pa  設定圧力は               100×10の2乗Pa  つまり、差圧の900×10の2乗Pa分を実現しようと制御する。  運転中大気圧が上記と変更なければ問題ない。  台風や雨などの影響で大気圧が低くなり1000×10の2乗Paから  900×10の2乗Paに低下した場合も差圧(900×10の2乗Pa  分)を引っ張ろうとと制御する。槽内が100×10の2乗Paで安定し  ていた状態でも、差圧を確保しようと真空ポンプを動作させる。  その結果、VAC内部で目標とする差圧の制御の目標よりも槽内圧力の  測定値が高い状態が続き、トラブル表示『圧力上限偏差値警告(旧製品  だとAL41)』が発生する。 -------------------------------------------------------------------------------- 【対策1】  いったん運転終了し、大気圧が通常通り安定した状態に回復してから  運転したい ・いったん運転を終了させる。 ・大気圧が通常通り安定した状態でゼロ調整とスパン調整を実施する。 -------------------------------------------------------------------------------- 【対策2】恒久対策として、運転中の大気圧の一時的な低下でAL41が      鳴らないようにしたい  ・センサーを絶対圧センサーに交換する  SERIAL NO.(装置の正面もしくは側面の銘板に記載)を  代理店に連絡し、絶対圧センサーへの交換見積を依頼する。  フィールドエンジニアが工事し、センサーを設置場所で交換する。  なお、絶対圧センサー装備時でも、運転開始前に大気圧が通常通り  安定した状況でゼロ調整とスパン調整が必要。 -------------------------------------------------------------------------------- 【対策3】大気圧が低く安定している状態で短時間 運転したい  いったん運転を終了する。ゼロ調整とスパン調整を実施し、運転する。  ただし、大気圧が通常通り安定した状態に回復してから運転する  前には必ずゼロ調整とスパン調整を実施する。 --------------------------------------------------------------------------------