2010年9月27日
従来器比 最大37%の省エネ(注1)を実現した
冷熱衝撃装置「TSAシリーズ Eタイプ」の発売
エスペック株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:進 信義)は、このたび、従来器に比べ最大37%省エネとなる冷熱衝撃装置「TSAシリーズ Eタイプ」を開発し、2010年9月24日より発売を開始しました。
メーカー各社において、設備装置の省エネは環境面だけでなく、電気料金などの維持管理費用の削減の観点からも、最重要視されています。
また、欧州の有害化学物質規制「RoHS指令」の施行に伴い、家電分野などでは鉛フリー化が進んでいるものの、カーエレクトロニクス分野では、使用環境が過酷なため技術的課題が多く、現在、鉛フリーへの置き換えに向けた技術開発
が活発化しています。
加えて、パワーデバイスや太陽電池などの新しい製品・技術開発においても、過酷な環境ストレスを加えることで長期耐久性を評価する試験器へのニーズが高まっています。
このたび発売する冷熱衝撃装置「TSAシリーズEタイプ」は、長期耐久性の評価で主流となっている冷熱衝撃試験(注2)(-40℃⇔+125℃ 2ゾーン)に十分な能力・仕様を持ちながらも、冷凍回路の改良と最適な予冷・予熱設定の自動化により、従来器比で最大37%と大幅な省エネを実現しました。
また、信頼性向上により冷凍回路の3年間無償保証を実現。さらに、お客さまの試験時間短縮に貢献するデフロストフリー機能(注3)(オプション)をご用意しました。
これにより、お客さまの電気料金やメンテナンスなどの維持管理を含めたトータルコストの削減、作業効率の向上に寄与していくことで、買替え需要の掘り起こしを含め、さらなるシェア拡大を目指します。

【冷熱衝撃装置 TSAシリーズ Eタイプ】

新製品の主な特長

■消費電力を徹底して削減

低温さらし温度範囲を-55℃~0℃として、搭載する冷凍機容量を最適化。さらに凝縮器・冷却器を全面改良して冷凍回路を効率化し、大幅に消費電力を削減しています。低温さらし温度-40℃ 高温さらし温度+125℃の2ゾーン試験で、当社従来器「TSAシリーズ Sタイプ」との比較で37%も消費電力を削減しています。
(TSA-102E)

■エコ運転機能、予冷・予熱の設定を自動化

温度復帰時間を正確に満足させながら、消費電力をさらに削減する為に予冷・予熱の開始時間設定を自動化しました。エコ運転時に、予冷・予熱に必要な熱量をたえず計測して、予冷・予熱の運転最短時間を自動的に算出するアルゴリズムを開発し搭載しました。これにより今まで必要とされた経験による設定や予備実験に基づく設定など、不確かさや煩わしさが無くなり、エコと再現性・信頼性の高いデータ入手が両立します。

■デフロストフリー機能を用意

霜取りの回数を削減して試験時間を短縮し、除霜に要する消費電力も削減できる、デフロストフリー機能(オプション)をご用意しました。

■より均一な低温さらしを実現

整流機能を付加したダンパを開発し、テストエリア内の位置によるさらし条件のバラツキを一層少なくしました。特に低温さらし時の温度復帰時間が短くなり、試験時間全体を短縮することができるとともに、試験の再現性・信頼性の向上にも繋がります。

<消費電力量(例)>

※ 当社指定試験条件での計測

<仕様>

※1 性能表記はJIS C 60068-3・5:2006(IEC60068-3・5:2001)およびLIM K07:2007 に準拠
※2 温度上昇下降時間は各恒温器単体時の性能
※3 外囲温度が+10~+30℃、冷却水温が+25℃における値
※4 周囲突起物を除く
(注1) TSAシリーズ Sタイプ(通常運転)比較、当社指定試験条件での計測、<消費電力量(例)>参照。
(注2) 電子部品や装置が周囲温度の変化にどのくらいの耐性があるかを確認する環境試験のひとつです。高温と低温の温度差を繰り返し試料に与えることにより、温度変化に対する耐性を短時間で評価します。
(注3) 高温さらし時はテストエリア内の空気が高温になり、空気が膨張し陽圧になります。逆に低温さらし時は空気が収縮し陰圧になり、この時わずかな隙間から浸入した水分を含んだ外気が蒸発器の表面で冷やされ霜になります。「デフロストフリー機能」は、従来の霜取りサイクルを大幅に伸ばし、1回の試験に必要な霜取りを大幅に減らす機能です。

≪冷熱衝撃装置「TSAシリーズ Eタイプ」についてのお問合せ先≫
営業推進部 石橋
TEL:06-6358-4751 FAX:06-6358-5176 E-MAIL:y-ishibashi@espec.co.jp
≪本リリースに関するお問合せ先≫
総務人事部 総務グループ IR・広報担当
TEL:06-6358-5005 FAX:06-6358-6382 E-MAIL:ir-div@espec.jp