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2018

埼玉県産業技術総合センターに
エスペックの大型環境試験器を納入
医療、ロボット、航空などの先端産業分野で開発を支援

埼玉県が設置する埼玉県産業技術総合センターに、2018年3月、エスペックの人工気象室と減圧恒温恒湿槽、低湿恒温恒湿槽を納入し、機器利用が開始されました。今回、県内中小企業を中心に支援を行う同センターを訪問し、お話を伺いました。

エスペックの環境試験器で信頼性試験を実施
製品や試作品の実証試験が行える実証フィールドを整備

今回、当社の製品を導入していただいた埼玉県産業技術総合センター(SAITEC)の事業内容を教えてください。

当センターは、3つの基本支援(技術支援、研究開発支援、事業化支援)を柱に、お客さまの技術開発や新製品開発を支援しています。技術支援としては、お客さまに代わって私たちが試験を行う依頼試験とお客さま自身が試験器を操作して試験が行える機器利用を行っています。県内を中心に、自動車、材料、食品、医療分野など幅広い業種のお客さまにご利用いただいています。

SAITECが開設された実証フィールドの内容について教えてください。

実証フィールドは、埼玉県が推進する先端産業創造プロジェクトの一環として、医療やロボット、航空などの先端産業分野の企業を中心に開発リードタイム短縮や生産性向上を支援するために開設しました。実証フィールドには、5種類の環境試験器を整備し、機器利用を行っています。SAITECには、他にも材料試験機、電波暗室などさまざまな実証試験を行う設備を保有し、信頼性評価のワンストップサービスを提供しています。

技術支援室 副室長
出口 貴久様

当社の人工気象室や減圧恒温恒湿槽、低湿恒温恒湿槽は実証試験においてどのように利用されていますか?

人工気象室では、屋外で使用される自動車部品や樹脂部品などに対してより過酷な気象環境下での信頼性試験を行っています。減圧恒温恒湿槽は、航空機での輸送を想定した試験や減圧環境下での特性評価試験などに用いられています。低湿恒温恒湿槽は、低温低湿環境下で発生しやすい静電気による製品への影響を評価する試験や電子機器の作動試験に使用されています。

  • 写真:人工気象室

    人工気象室
    灼熱の砂漠、亜熱帯、寒冷地などのあらゆる気象環境が再現でき、屋外で使用する製品の信頼性評価が行えます
    室内寸法:
    幅5.5m×高さ2.5m×奥行3.5m
    温度範囲:
    -40℃~+120℃
    湿度範囲:
    10%rh~95%rh
    降雨:
    最大散水量35L/分
    降雪:
    降雪量30mm/h
  • 写真:日射装置によって製品の赤外光による温度上昇を再現することができます 日射装置によって製品の赤外光による温度上昇を再現することができます

  • 写真:低湿恒温恒湿槽

    低湿恒温恒湿槽
    低温度・低湿度環境(5℃、5%rh)が再現でき、静電気が製品へ与える影響を評価する事ができます
    槽内寸法:
    幅1.0m×高さ1.0m×奥行0.8m
    温度範囲:
    -20℃~+100℃
    湿度範囲:
    5%rh~98%rh
  • 写真:減圧恒温恒湿槽

    減圧恒温恒湿槽
    地上から航空機が飛行する成層圏までの気圧を再現でき、航空機用部品の安全性や信頼性評価が行えます
    また航空機が雲に突入した際の機体の凍りつきを再現する着氷試験を実施することが可能です
    槽内寸法:
    幅1.5m×高さ1.5m×奥行2.0m
    温度範囲:
    -30℃~+100℃
    湿度範囲:
    20%rh~95%rh(大気圧下)
    圧力範囲:
    101.3kPa~10.7kPa
    (高度0m~16,000m相当)
当社製品を使用した試験では、どのような依頼がありますか?

雨や雪、温湿度を組み合わせた複合的な環境試験についての依頼が多いです。例えば、機能性素材に対して、気象が変化する環境(雨から晴天)での評価や自動車部品に対して大雨、大雪の状態で試験を行いたいなどの依頼があります。特に大型な人工気象室は、SAITEC主催の講演会やセミナー、見学会、ホームページ、メルマガなどで積極的にPRしており、県外も含め多くのお問い合せをいただいています。

当社に対するご意見をお聞かせください。

エスペックさんの試験器は感覚的に操作できるのでとても使いやすいです。複合的な環境試験に対するお客さまの要求が高まっているので、気象環境をより忠実に再現できる試験器を期待しています。

エスペックさんのコントローラは感覚的に操作できてとても使いやすいです

公設試験研究機関においても新製品の実用化に向けた実証試験にエスペックの環境試験器をご利用いただいています。今後も、先端産業分野の試験ニーズにお応えする製品、サービスの提供に一層努めてまいります。

取材にご協力いただいた埼玉県産業技術総合センターのみなさん

左から、
麻生信之様、鳥羽遼子様、出口貴久様
清水宏一様、上杉卓矢様

写真:埼玉県産業技術総合センター

埼玉県産業技術総合センター

概要

設立:
2003年
住所:
埼玉県川口市上青木3-12-18
事業内容:
公設試験研究機関。
技術支援・研究開発支援・事業化支援の3つの基本支援を柱とした中小企業の技術開発・新製品開発支援

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