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生物多様性保全

生物多様性保全に向けた取り組み

基本的な考え方

当社は持続可能な社会の実現のために、事業活動として生物多様性保全に取り組むお客さまへ製品・サービスの提供を行います。また、将来を支える人材の育成に向け、環境のことを考え・行動する人づくりの実践に取り組んでいきます。

エスペック50年の森

「エスペック50年の森」は、創業75周年記念事業の一環として50年間にわたり森を育成する生物多様性保全活動です。2022年9月に林野庁「法人の森林制度」を活用し、兵庫県三田市にある3.68haの国有林を借り受けて活動しています。
2022年11月に開催した第1回植樹祭では、エスペックグループの役員・社員、取引先など約200名が参加し、地域性に配慮したアカマツや有用広葉樹の苗を約4,000本植樹しました。植樹祭は計3回実施し、約12,000本を植樹する予定です。

※企業等と国がともに森林を造成・育成し、伐採後の収益を一定の割合で分け合う制度(分収造林制度)

「エスペック50年の森」第1回植樹祭

人と生きものが共生する事業所づくり

神戸R&Dセンター(神戸市北区)の敷地内には、エスペックの森(社員が在来苗木を植樹し育てた森)やビオトープ、地域の在来種100%の屋上草地があります。これらの企画・施工は環境保全事業を営むエスペックミックが行っています。2023年度からは、新たにニホンミツバチの養蜂と絶滅危惧種であるニッポンバラタナゴの生息域外保全活動をスタートしました。同事業所は、2022年8月に一般社団法人いきもの共生事業推進協議会の「ABINC認証」を取得しているほか、2022年12月に全国みどりの工場大賞「近畿経済産業局長賞」を受賞しています。また、2023年10月には、生物多様性の保全が図られている区域として環境省の「自然共生サイト」に認定されました。

※一般社団法人 いきもの共生事業推進協議会(ABINC) :いきものと人が共生できるしくみを「創造」し、科学的・技術的に「検証」し、「事業化」を推進することを目的とする団体

●絶滅が危惧される希少な植物を保護・育成

神戸R&Dセンターの技術開発棟には、地域性在来種100%でつくった屋上緑地があります。四季折々の変化が楽しめる草地では、兵庫県立人と自然の博物館様との共同研究で提供いただいたカンサイタンポポやスズサイコ、キキョウなど、絶滅が危惧される希少な植物を保護・育成しています。

兵庫県立 人と自然の博物館 自然・環境再生研究部 主任研究員 橋本様インタビュー(2分33秒)

兵庫県立大学と「SDGs推進」に関する協定を締結
生物多様性保全、環境・エネルギー問題の解決に連携と協力

2022年8月、兵庫県公立大学法人 兵庫県立大学と、SDGsの推進を図ることを目的とした連携と協力に関する協定を締結しました。
この協定に基づき「生物多様性保全」「教育・学習・人材育成」「環境・エネルギー」「その他研究・技術開発・地域貢献」の4つの事項について、両者が持つ知見や技術を活かして連携・協力していきます。

SDGsに関する協定 締結式
兵庫県立大学 前学長 太田勲様(右)
エスペック 代表取締役会長 石田雅昭(左)

公益信託「エスペック地球環境研究・技術基金」

創業50周年となる1997年、自らの社会的責任を全うする事業として公益信託「エスペック地球環境研究・技術基金」を設置しました。地球環境保全に関する調査研究や技術開発などに対し資金援助を実施しており、これまでに309団体に対し、総額1億5,640万円の助成を行いました。
2022年度は、応募数55件の中から、18件のテーマについて助成しました。

エスペックみどりの学校

私たちは、エスペックみどりの学校を開校し、地球環境のことを考えるリーダーの養成に取り組んでいます。全国各地でセミナーやイベントなどを開催するこの学校は、環境教育等促進法に基づく人材認定等事業で、累計受講者数は18,000名を超えました。また、グリーンカーテン用の苗の配布も毎年行っています。

●「みどりのカーテン」出前授業を実施

みどりの学校では、窓際にゴーヤを植え育てることによって温暖化防止に取り組む「みどりのカーテン」の出前授業を全国の小学校などで行っています。

写真:みどりのカーテンセミナー(福知山市立成仁幼稚園) みどりのカーテンセミナー

●森づくりのリーダー養成セミナー
●企業向け生物多様性セミナー

2011年度より神戸R&Dセンターの「エスペックの森」を研修の場として、「エスペックみどりの学校・命を守る森づくり推進リーダー養成セミナー」を関西学院大学の協賛を得て実施しています。本セミナーは、座学と実習で構成したプログラムで春・夏・秋の年3回開催しており、同大学のカリキュラムとして採用されています。また、2017年度からは企業の環境保全担当者、NPO、NGOや一般の方にまで門戸を開き、命を守る森づくりによる生物多様性保全活動をより広く発信をしています。

※エスペックの森:1999年より神戸R&Dセンター敷地内に在来の苗木を植樹し、育てた森

●近隣小学校の自然学習

神戸R&Dセンターでは、近隣小学校の自然学習を受け入れており、2022年10月と2023年3月に実施しました。子どもたちは、ビオトープについて授業を受けた後、同事業所の生物多様性豊かなビオトープや屋上草地を見学し、多様な植物や昆虫を観察しました。

京都モデルフォレスト活動 
~毛原の森づくり活動~

エスペックは、福知山市大江町毛原自治会と森林保全協定を結び、「毛原の森づくり活動」として毛原地区の森林保全活動に取り組んでいます。2007年より開始したこの活動には、これまで社員ボランティアなど約1,000名が参加しています。

●「国連生物多様性の10年日本委員会」
連携事業に認定

2018年3月、「毛原の森づくり活動」が、「国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)」の連携事業」として認定されました。

ロゴ:「国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)」

※この事業は国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)が推奨する事業として認定を受けています。

企業の森・緑地診断プログラムの開発と提供

企業の森や緑地を診断し、今後の生物多様性保全活動についてアドバイスを行う新たなプログラムをエスペックミックとの協働で開発し、提案を行っています。その土地ならではの魅力や課題を、自然再生の専門家の視点で抽出し、活動計画に活かしていただくことが可能です。生物多様性保全活動のきっかけづくりとしても利用いただけるよう導入しやすい簡易プログラムとしてサービスを提供しており、導入いただいた企業様にはご好評をいただいています。

生物多様性のための30by30アライアンスに参加

当社およびエスペックミックは、環境省が主導する「生物多様性のための30by30(サーティ・バイ・サーティ)アライアンス※」に参加しています。当社グループは30by30参加企業として、環境保全事業を手がけるエスペックミックの技術やノウハウを活かして生物多様性保全に貢献してまいります。

※生物多様性のための30by30アライアンス:2021年6月にG7サミットにおいて各国が約束した目標「2030年までに自国の陸域・海域の少なくとも30%を保全・保護する」の達成に向けて設立された有志連合

生物多様性ワーキンググループへの参画

2015年度から「電機・電子4団体環境戦略連絡会 生物多様性ワーキンググループ」に参画しています。業界団体で連携して生物多様性保全活動を推進するとともに、同じワーキンググループの先進的な活動を参考にすることで、自社の取り組みのさらなるレベルアップを図っています。生物多様性ワーキンググループの詳細は、以下のホームページをご覧ください。

電機・電子4団体 環境戦略連絡会 生物多様性ワーキンググループ
https://www.jema-net.or.jp/Japanese/env/biodiversity.html

※電機・電子4団体:一般社団法人日本電機工業会(JEMA)、一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)、一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)、一般社団法人ビジネス機械・情報システム産業協会(JBMIA)

ロゴ:生物多様性アクション大賞2018つたえよう部門優秀賞

● 生物多様性ワーキンググループ 生物多様性アクション大賞「優秀賞」を受賞

2018年12月、「電機・電子4団体 環境戦略連絡会 生物多様性ワーキンググループ」の取り組み「企業が取り組むはじめての生物多様性-Let’s Try Biodiversity!」が、生物多様性アクション大賞2018 つたえよう部門「優秀賞」を受賞しました。生物多様性保全に初めて取り組む事業者に向けた手引書の制作に加え、COP14(気候変動枠組条約締約国会議)のサイドイベントで事例発表するなど、生物多様性条約やSDGsに積極的に参画している点が評価されました。

※主催:国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)

ロゴ:国産ジビエ認証

野生動物による被害を考える
取り組み

近年、野生動物による森林被害が増加しています。なかでも野生の鹿が農作物を食い荒らし、木の皮を剥いで食べる獣害は深刻度を増しています。私たちは、福知山工場の社員食堂において、国産ジビエ認証1号を取得した「鹿肉のかきうち」の地元の野生鹿肉を用いて、昼食メニューを提供しています。2013年より開始したこの活動は、獣害を身近な問題として考えることを目的としており、これまでに1000名以上に提供しました。