2010年11月29日
現行器比 最大60%(注1)の省エネを実現した
恒温恒湿室「ビルドインチャンバー Eシリーズ」の発売
エスペック株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:進 信義)は、このたび、運転消費電力量を現行器比で最大60%削減した恒温恒湿室「ビルドインチャンバー Eシリーズ」を開発し、2010年11月15日より順次発売を開始します。
メーカー各社において、設備装置の省エネは環境面だけでなく、光熱費などの維持管理費用の削減の観点からも、最重要視されています。
また、大型・大量試料の環境試験(注2)を行う恒温恒湿室においては、装置内に人が入って作業を行うことから、使用する人のストレスを軽減する作業環境のさらなる改善が求められています。
このたび発売する恒温恒湿室「ビルドインチャンバー Eシリーズ」は、温湿度分布性能、許容発熱負荷性能のさらなる向上を図りながらも、独自の最低周波数制御技術などにより現行器比最大60%の大幅な省エネを実現しました。
また、室内における騒音、臭気の低減やシロキサンの削減、操作パネルの改良などにより作業性と操作性を向上。さらに、温湿度制御範囲の拡大や省エネ、試験時間の短縮に貢献する「フロストフリー機能(注3)」を新たにオプション設定しました。
これらにより、他社との差別化を図り、ペーパーマシン、自動車、家電、建材など大型・大量試料の環境試験を必要とする幅広い市場において、新規顧客の開拓と既存顧客の買い替えを促進してまいります。

【恒温恒湿室 ビルドインチャンバー Eシリーズ】

Ⅰ 新製品の主な特長

■消費電力量を大幅に削減

DCインバータ冷凍機による周波数制御と電子膨張弁によるパルス制御とを組合せ、室内の温湿度をコントロールするための最小・最適なエネルギー状態を作り出し、現行機種よりも大幅に消費電力を削減しています。
(最低周波数制御:特許出願中)

■全天候型LED照明を標準装備

高温高湿域でも点灯可能で、熱放散に優れたLED照明を新たに開発・搭載しました。省エネ・長寿命かつ点灯時の応答性に優れ、室内照度も従来の白熱灯と比較して約2.5倍の明るさです。4型(室内寸法W4070×H2100×D1970mm)の場合、LED照明器具は1灯、消費電力は34Wで、蛍光灯の 約1/4です。
(全天候型LED照明:特許出願中)

■温(湿)度分布性能・許容負荷性能をさらに向上

空調室の気流を滑らかに流れるよう改良し、循環風量を約30%程度増加させています。また、冷却器や凝縮器などの熱交換効率を高めました。これにより、温(湿)度分布性能を今まで以上に向上、許容発熱負荷も向上しています。

■室内騒音の低減/臭気低減・シロキサン削減

空調気流の円滑化などにより試験室内の騒音を現行器比で10dB低減。また、パネルの接合部に用いるシール材において、低分子シロキサン(注4)の発生が無い材質を開発し、装置のシール部分全てに採用しています。試験室内では、シロキサンによる接点障害など試料への影響を低減するだけでなく、シール材からの刺激臭も大幅に抑えています。

■フロストフリー機能(オプション)を用意

空気中の水分をシリカゲルによって吸着除湿。温湿度運転の低湿側の範囲を広げました。拡大した領域では、加湿器を作動させずに湿度をコントロールすることで、消費電力の削減にも貢献します。
(フロストフリー:特許出願中)

<消費電力量(例)>

※無負荷・無試料時(水冷試料)

<温度制御範囲図>

(注1) 「ビルドインチャンバー Hシリーズ」比較 無負荷・無試料時(水冷仕様)、<消費電力量(例)>参照
(注2) 電子部品などのさまざまな工業製品について、温度、湿度、圧力、振動などの環境因子による影響を 分析・評価し、製品の品質を確保するための試験
(注3) 「Ⅰ.新製品の主な特徴」の「フロストフリー機能を用意」参照
(注4) シリコーンポリマーに含まれる環状ジメチルポリシロキサンのことで、低分子シロキサンは揮発性であるため、特定の条件下で電気接点部を腐食させ、電気接点障害の原因になる恐れがある

≪恒温恒湿室「ビルドインチャンバー Eシリーズ」に関するお問合せ先≫
エスペック株式会社(http://www.espec.co.jp
営業推進部 石橋
TEL:06-6358-4751  FAX:06-6358-5176  E-MAIL: y-ishibashi@espec.co.jp
≪本リリースに関するお問合せ先≫
エスペック株式会社(http://www.espec.co.jp
総務人事部 総務グループ IR・広報担当
TEL:06-6358-4741 FAX:06-6358-6382 E-MAIL:ir-div@espec.jp