HOME > 企業情報TOP > Close-Up ESPEC > 農業再生と雇用創出に向けた完全人工光型植物工場が稼動(1/3)

文字サイズ
SML

印刷

Close-Up ESPEC

2013

農業再生と雇用創出に向けた
完全人工光型植物工場が稼動

写真:農業再生と雇用創出に向けた完全人工光型植物工場が稼動

福島県川内村 農業の再生と雇用の創出に向けて

福島第一原子力発電所から30km圏内に位置する川内村は、東日本大震災による原発事故で全村避難を余儀なくされました。今年4月、完全人工光型の植物工場「川内高原農産物栽培工場」を竣工し、農業の再生と雇用の確保に踏み出しています。水耕栽培ができる完全人工光型植物工場を当社のグループ会社エスペックミックが他社と共同で納入しました。川内村の復興に向けて、植物工場事業を推進された川内村役場・復興対策課の井出課長と遠藤主査にお話しを伺いました。

安全な地下水とLEDや蛍光灯を光源に利用
1日当たり8,000株のレタスやハーブなどの野菜が生産可能

写真:復興対策課 課長 井出寿一様復興対策課 課長 井出寿一様

◆今年4月に竣工した「川内高原農産物栽培工場」は、いつ頃から取り組まれたのですか?

〈井出課長〉

ここ川内村は、北から南へ連なる阿武隈高地の豊かな自然に囲まれおり、地下水を使った農業が主な産業でした。震災による原発事故で放射性物質が大気に流され、2011年3月15日から全村避難の日々が続きました。ところが、川内村は線量が低いことがわかり、2012年1月に帰村宣言し、復興対策課を設置して復興に向けての活動を開始しました。まずは除染に着手し農業の再生を検討している時に、ヤマト福祉財団さんの「東日本大震災・生活産業基盤復興再生基金」を知りました。さっそく植物工場事業計画を申請し、2012年12月に助成金3億円を受けることができました。国の復興支援金と村の通常予算を加えて事業に着手しました。

写真:復興対策課復興係 主査 遠藤雄夫様復興対策課復興係 主査 遠藤雄夫様

◆農業再生に向けて植物工場に着目されたのはどうしてですか?

〈遠藤主査〉

震災前から新しい農業の研究をしており、小型の植物工場や水耕栽培について調査していました。そんな折、震災が起こり、当分は露地栽培の農業はできないと思いました。植物工場は完全に閉鎖された空間なので放射能の影響を受けません。土を使わずに、地下水を利用した水耕栽培で野菜をつくることができるため、復興事業として取り組みたいと思いました。ちょうど地下水に放射性物質が混入していないデータも出た時期でした。

◆川内村は水が豊富なのですか?

写真:川内村役場川内村役場

〈井出課長〉

川内村はもともと浄水施設がない村で、飲料水は地下水です。どこを掘っても地下水が湧き出てきます。震災前から全国規模で「地下水サミット連絡協議会」を立ち上げて、豊富な地下水を守ろうという活動も行っていたほどで、地下水は川内村のシンボルでもあります。

完全閉鎖型だから安全な野菜を天候に左右されず安定供給

◆川内村の植物工場の特長は?

写真:植物工場内部植物工場内部

〈井出課長〉

約5,000m²の敷地に約2,500m²の工場を建設しています。人工光源に蛍光灯やLEDを使用して栽培室を4部屋設け、一日当たり8,000株の野菜が生産できます。完全閉鎖型のため外気が入らないこと、季節を問わずに葉物野菜が通年栽培できること、そしておいしい野菜ができることです。複数の応募の中で精査し、エスペックミックさんと三進金属工業さんとの共同提案に決定しました。

写真:植物工場